心理学用語

イエス誘導法(Yes-set Technique)とは、相手に「はい」と言わせることを通じて、相手の同意や協力を得るための方法です。イエス誘導法の基本的なアプローチは、相手に連続して「はい」と言わせることです。これにより、相手の心理的な状態を「はい」という同意の状態に導き、その後の要求や提案に対しても肯定的な反応を引き出すことが期待されます。

具体的なイエス誘導法のテクニックには、以下のものがあります。

* 小さな要求から始める

* 共感的な質問をする

* 選択肢を与える

* 相手の同意を誘導する

小さな要求から始めることで、相手は「はい」と答えやすくなります。そして、一度「はい」と答えると、その後も「はい」と答える可能性が高くなります。これは、認知的不協和の原理によるものです。認知的不協和とは、自分の考えや行動が矛盾しているときに感じる不快感のことです。一度「はい」と答えると、自分の考えや行動が矛盾することになります。そのため、人は不快感を解消するために、その後も「はい」と答えようとします。

共感的な質問をすることで、相手は自分の話を聞いてもらっていると感じ、信頼感を抱きます。そして、信頼感を抱いた相手は、あなたの提案に対しても肯定的な反応を示す可能性が高くなります。

選択肢を与えることで、相手は自分で選択することになります。自分で選択すると、人は自分の選択に責任を持ちます。そのため、人は自分の選択に対して肯定的な反応を示す可能性が高くなります。

相手の同意を誘導する質問をすることで、相手は「はい」と答えやすくなります。例えば、「この商品はいかがですか?」と聞くよりも、「この商品はいかがですか?(はい)」と聞く方が、相手は「はい」と答えやすくなります。これは、人は質問されたときに、それに答えたくなる心理があるからです。

イエス誘導法は、営業やマーケティングなどのビジネスシーンでよく使われています。また、人間関係を円滑にするためにも、イエス誘導法は有効です。例えば、上司や先輩に対して、自分の意見を言いにくいときでも、イエス誘導法を使って、相手の同意を得ることで、自分の意見を言いやすくすることができます。

イエス誘導法は、あくまでもテクニックの一つです。イエス誘導法だけに頼らず、相手を尊重し、相手の立場に立って考えることが大切です。

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