心理学用語

対応バイアス(correspondence bias)とは、ある人の行動を観察したときに、その行動をその人の内的な性格や資質の反映と捉えてしまう傾向です。対応バイアスは、人の行動を理解する際によく見られる認知バイアスの一つです。

対応バイアスの原因はいくつか考えられますが、その一つは、私たちが人間の行動を理解する際に、自然に内的な性格や資質に注目してしまう傾向があるためです。例えば、ある人が優れた成績を収めているのを見たら、その人は「頭がいい」と判断してしまいがちです。しかし、その人の成績は、頭の良さだけでなく、努力や環境などの要因によっても影響を受ける可能性があります。対応バイアスでは、これらの要因を無視して、その人の行動を内的な性格や資質の反映と捉えてしまうのです。

対応バイアスは、人間関係やビジネスにおいて、問題を引き起こす可能性があります。例えば、対応バイアスによって、ある人の行動を誤解し、その人に対して偏見や差別をしてしまうことがあります。また、対応バイアスによって、自分の行動を過大評価し、他人の行動を過小評価してしまうことがあります。

対応バイアスを避けるためには、自分の行動や他人の行動を理解する際に、内的な性格や資質だけでなく、環境や状況などの要因にも注目することが大切です。また、自分の行動や他人の行動を客観的に評価することも大切です。

対応バイアスは、人間の認知システムの一部であり、完全に排除することはできません。しかし、対応バイアスを意識することで、その影響力を軽減することができます。

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